COLUMN コラム

KAWASAKI Z1/Z2を形作る部位について【ディスクローター】

Z Series

Z1

キャリパーからブレーキフルードによって押し出されたピストンは、装着されたブレーキパッドをディスクローターに押し付け、回転運動を摩擦によって熱エネルギーに変換し、ブレーキを掛けます。

ブレーキ性能はブレーキパッドとディスクローターに左右されるわけです。

構造こそZ1/Z2はディスクブレーキ機構を採用し、現行車両と同等の機構ではありますが、その制動力は現行車と比較するとはるかに劣るものです。
ディスクの大径化やダブルディスク化、キャリパーを4ポット化などで強化することも可能ですが、Z1/Z2といえば!シングルディスクに片押し1ポットキャリパー!

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純正ディスクに迫っていきましょう。

まずはディスクローター。

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ホイールハブにマウントされ、取り付け穴数は6穴となります。
76年のKZ900、Z750A4からは4穴に変更されるため、互換性はありません。
特徴はソリッドなデザインで、現行車のようなホールや溝の加工は入っておらず、非常にシンプルです。

PCD100mm。
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ディスク厚は7mm。
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ディスク限界値は6mm。
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ローター径は296mm。
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ディスクオフセット量は29mm。
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インナーローターとアウターローターはリベットで固定されリジットとなります。

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Z1/Z2ディスクローター

ホイールハブにはクロームメッキが施されたヘキサゴンボルトでマウントされます。
意外に目立つ部品なので、錆が出ている場合は交換したいですね。

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Z1/Z2 6穴用ローターマウントボルトセット

また、ロックワッシャーも特徴的です。
ワッシャーの爪を立て、緩み防止の役割を担います。

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Z1/Z2 ローターロックワッシャーセット

酷使されたディスクローターは厚みが徐々に薄くなることや、過度なブレーキングやパッドの引きずりで歪みを発生させることもあります。
ブレーキング時に異音や異常な振動が発生した際はジャダーが起きている可能性がありますので、予兆を感じたら早めに交換が望ましいですね。

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